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日常生活と「3つの論理的関係」
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今回は、日常生活と論理の関係についてお話しします。皆さまの日常には、常に論理が寄り添っています。「3つの論理的関係」とは何なのか、日常における身近な例を用いて紐解いていきます。ぜひご一読ください!

「3つの論理的関係」とは?

このコラムを読んでいただきありがとうございます。
今回のテーマは、日常生活と「3つの論理的関係」についてです。
今回は2つの例で、日常生活と「3つの論理的関係」をお伝えします。

例①「新聞社説」で紐解く論理

まずは、新聞社説についてです。
皆さまはきっと、一度は紙上や電子版の新聞社説をお読みになったことがあると思います。新聞社説は、各新聞社のエース級の記者によって書かれたもので、多種多様なテーマについてその社の主張が論じられた文章です。
全国の購読者を対象としたものなので、言うまでもなく、誤読されないように日本語の規則に従った、練り上げられた文章です。

それでは、社説にてどのように論理的に文章が展開されているのでしょうか?
ヒントは、「3つの論理的関係」を意識した構成です。
まず筆者は、自分の主張を最初の段落で明示します。
その主張を不特定多数の全国の購読者に納得させるために、理由を直後に書きます。
これは「因果関係」を活用しています。

次に、その主張をより説得力のあるものにしたいために、主張を補強する具体的な数字やデータを書き加えます。
ここでは、筆者の主張が抽象、データや数字が具体となり、「イコール関係」が成り立ちます。

さらに自身の主張を強調し印象付けるために、自分の主張とは異なる意見も記します。
これが「対立関係」ですね。
譲歩として他の意見をあえて述べた上で、しかしなどの逆接の接続語を使い、自分の主張を展開します。

例②「お世辞」で紐解く論理

次に、お世辞についてです。
大辞林辞典によると、お世辞とは、“相手の機嫌をとろうとしていう、口先だけのほめ言葉”だそうです。
日常生活の中で、円満な人間関係を学校や会社で築いていくためには、お世辞を言うことは必須になるでしょう。実は、お世辞にも新聞社説と同様に、「3つの論理的関係」が関わってきます。以下、どのように関連しているか解説しますね。

では、どうして人はお世辞を言う必要があるのでしょうか?
答えは、目の前の人を傷つけたくないからです。また、その方とトラブルを起こしたくないからです。
ここでは、理由と結果を表す「因果関係」が見られますね。

次に、お世辞の内容は、自分の本音とは逆の内容を表すため、「対立関係」となります。
例えば、歌が下手な会社の上司が、渾身のバラードソングを熱唱した際に、その上司に対して、“お上手ですね!つい聞きほれてしまいました!”と、お世辞を言う場面がありますよね。

さらに、お世辞を言う時に、比喩を用いることもあります。
例えば、先程の歌が下手な上司に対して、“いや~、先輩の歌声はまるで沖縄の海のように透き通っていますね~”と言う場面があるかと思われます。
ここでは、“透明度の高い沖縄の海”と“透き通る声”が「イコール関係」になります。

「論理」を学ぶなら!

以上、新聞社説とお世辞の例を用いながら、日常生活と「3つの論理的関係」の関連性についてお伝えしました。
皆さんの日常には、「論理」があることをお忘れなく。
その「論理」を本格的に学びたい方は、ぜひ、【出口式みらい学習教室・出口式論理アカデミー】を検討いただけますと幸いです!

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